【スワップサヤ取り】スウェーデン&ノルウェークローナで年利5.6％

トレイダーズ証券の（みんなのFX）と（LIGHT FX）が2019年10月７日より取扱を開始するスウェーデンクローナ円とノルウェークローナ円を利用したスワップサヤ取り投資法の紹介です。

スワップサヤ取りとは同じ値動きをする通貨（相関が高い）で買いと売りを持つことで為替変動リスクを相殺し、スワップだけを抜き取る投資方法です。

今回、トレイダーズ証券がスウェーデンクローナ円とノルウェークローナ円の取り扱いを開始します。トレイダーズ証券がスウェーデンクローナ円とノルウェークローナ円で高いスワップポイントを出してきたことでスワップサヤ取り投資するチャンスが出てきました。

この記事では、自分が実行するにあたり、リスクとリターンの考えをまとめたものです。

トレイダーズ証券の北欧２通貨（スウェーデンクローナ円とノルウェークローナ円）のスペック

こちらの図はトレーダーズ証券（みんなのFX）公式HPに掲載されている内容です。

赤枠が今回、スワップサヤ取りを考えている北欧２通貨です。スウェーデンもノルウェーもスカンジナビア半島を南北に分けて立地しているお隣通しの国です。

サヤ取り投資を経験した方ならこの表を見ただけで「・・・これはサヤ取りいけるんじゃない？」と感じるはずです。私もそうでした。

私が感じたのは、
「スウェーデンクローナ円を売って、ノルウェークローナ円を買えば為替変動リスクは相殺できて、スワップポイントだけほぼ無リスクで抜けるんじゃないの？」
ということです。

スウェーデンクローナ円、ノルウェークローナ円は総投資金額が少なくて済む

もう一つ私が感じたことは、総投資金額が少なくてすむという点です。

通貨単価が11円から12円です。これはドル円が110円から120円とすれば十分の一の金額でポジションを作れるということです。

少ない投資金額で始めることが可能ということです。そして同じ投資金額ならより多く通貨を買えて多くのスワップが得られるということです。トレーダーズ証券では1,000通貨から投資可能です。

スウェーデンクローナ（SEK/JPY）とは？

それでは、スウェーデンについて詳しく見てみます。こちらもトレイダーズ証券公式HPから。

首都：ストックホルム
人口：9514千人
GDP：5,511億ドル　世界23位　（一人当たり名目GDP12位）
国債格付け：ムーディーズAaa 、スタンダード&プアーズAAA、フィッチAAA

 

ノルウェークローナ（NOK/JPY)とは？

つづいてノルウェーについて。こちらもトレイダーズ証券公式HPから。

首都：オスロ
人口：5067千人
GDP：4349億ドル　世界29位　（一人当たり名目GDP4位）
国債格付け：ムーディーズAaa 、スタンダード&プアーズAAA、フィッチAAA

投資先としては問題ないという判断です。これでダメなら投資する国はありません（笑）

スウェーデンクローナ円とノルウェークローナ円の為替レートの推移

どちらもほぼ同じような値動きです。ですが違うと言えば違っても見えます。この乖離幅をしっかり計算しなければどれだけ余裕資金を持ってサヤ取りポジションを作っていいかわかりません。

この計算はこのあとで実施しました。

どこまでも数字に裏打ちされた根拠（エビデンス）が必要です。

スワップポイントのサヤ取りとは？

まずは、普通のスワップ投資を考えてみます。スワップのつく通貨ペアを購入してスワップ収入を手に入れます。ですが悲しいことにスワップのつく通貨は為替レートの下落が経済学的には宿命ずけられています。

理論上はスワップ収入は為替レートの下落で相殺されるといわれています

スワップポイント狙いの投資の最大のリスクは為替レートの下落です。

ですが為替レートが下落しても、同じような値動きをする他の通貨を売っておけば為替レートの下落を相殺することが出来ます。

これにより為替レートの下落リスクを抑えながらスワップポイントを抜き取るのがスワップサヤ取りの考え方です。

▼こちらの記事でFX会社別にスウェーデンクローナ円のスワップポイント、最低取引単位を調べています。

▼こちらの記事でFX会社別にノルウェークローナ円のスワップポイント、最低取引単位を調べています。

サヤ取りのリスク：２つの通貨は過去に最大どれだけ乖離していたか？

しかし、確実に全く同じ値動きをしないのも事実です。スワップサヤ取りの最大のリスクは

「買いの通貨と売りの通貨が最悪どれくらい為替レートが乖離するか？」になります。

しかし、この最大乖離幅でもロスカットされない運用を続ければ永遠にスワップを抜きとることが出来ます。（スワップポイントの差がマイナスにならないなら）

スワップサヤ取りでの必要資金は「買いと売りの通貨をもつ証拠金（必要証拠金）＋予測する最大乖離幅でもロスカットされない資金（余裕資金）」が必要になります。

ではここから、しっかり過去のスウェーデンクローナ円とノルウェークローナ円の為替レートを元に最大乖離幅を調べてみます。

▼スウェーデンクローナ円とノルウェークローナ円の為替レート（月足：10年）

過去、最大でスウェーデンクローナ円とノルウェークローナ円の為替レートの値幅が乖離したのは2009年12月です。

スウェーデンクローナ円が12.9558
ノルウェークローナ円が16.0026

でした。その差は16.0026ー12.9558＝3.0468です。ほぼ３円です。

この過去10年の為替レートからわかることは、３円は最大で為替レートが開く可能性があるということです。

1万通貨スウェーデンクローナ円を売り、1万ノルウェークローナ円を同時に買えばその後の為替レートの推移で３円は乖離する可能性があるということです。

サヤ取りポジションは最低どれくらいで作れるか？

では、3円を最大乖離幅としてスウェーデンクローナ円とノルウェークローナ円のスワップサヤ取りポジションを作るのに必要な資金を計算します。
１万スウェーデンクローナ円売り：4,400円（必要証拠金）
1万ノルウェークローナ円買い：4,800円（必要証拠金）
３円の乖離でもロスカットされない為の資金：30,000円（余裕資金）
合計で39,200円

スワップ収入が毎日ふえますから、4万あれば運用できそうです。

4万円を使って年利でいくら儲かるの？

トレイダーズ証券（みんなのFX）と（LIGHT FX）の1日のスワップポイントは公式HPより計算します。

1万スウェーデンクローナ円（売り）：3円
1万ノルウェークローナ円（買い）：3円

合計で6円

投資資金が39,200円
6円を年間365日ですので2,190円のスワップ収入
年利：5.6％　　（小数点第２位四捨五入）

スウェーデンクローナ円、ノルウェークローナ円のスワップサヤ取り試算の感想

スワップサヤ取りは、ポーランドズロチ円とユーロ円でスワップサヤ取りするのが有名です。

スウェーデンクローナ円とノルウェークローナ円は、公設取引所FXサービスの「くりっく365」でも取り扱っています。しかし、くりつく365のスウェーデンクローナ円とノルウェークローナ円の最低取引単位が10万通貨です。よってくりつく365を利用すると最低投資資金が40万円必要になります。

またくりつく365はポジションを決済しないとスワップポイントが引き出せません。サヤ取りのポジションを細かく積立ていくのには資金力が必要になります。

 

年利5.6％ですのでFX投資の中では安全なスワップ運用です。安全性を維持しながらスワップ収入を増やしたければ「最低投資金額ポジション」を増やすことで可能です。

スワップポイントが将来どう変動していくかは判りません。そこが心配な点です。

しかし、為替レートの変動リスクをほぼ相殺して、じっくり時間をかけてスワップポイント収入を積み上げていけば負ける（損をする）可能性は限りなく低くなります。

そんなわけで、私もこの記事を書いて何もしないのは不義理ですのでチャレンジしてみることにします。

豪華客船でクルージングするような為替レートの変動にドキドキしないスワップ運用です。

私もまずは10万円を用意してまずは、サヤ取りポジションを１セットからやってみます！！。運用を確認し、いけると判断できればポジションを積み増していく作戦です。

スウェーデンクーロナ円ノルウェークローナ円スワップサヤ取り運用経過報告

ここからは、スウェーデンクーロナ円とノルウェークローナ円のスワップサヤ取りの経過報告です。

2019年12月28日に数値になります。約3ヶ月後です。

３回に分けてサヤ取りポジションを作りました。
オレンジ色の囲いは2019年10月７日、緑色の囲いは2019年10月9日、黄色の囲いは2019年10月29日にポジションを取りました。

それではポジションごとに運用成績を分析してみます。

①2019年10月7日（スウェーデンクーロナ円11,000売り＋ノルウェークローナ円10,000買い）
・建玉評価損益：▲3,307円
・累計スワップ：482円
・約定評価損益：▲2,825円

②2019年10月9日（スウェーデンクーロナ円33,000売り＋ノルウェークローナ円30,000買い）
・建玉評価損益：▲10,909円
・累計スワップ：1,410円
・約定評価損益：▲9,499円　（１サヤ取りセット当たり▲3,166円）

③2019年10月29日（スウェーデンクーロナ円44,000売り＋ノルウェークローナ円40,000買い）
・建玉評価損益：1,939円
・累計スワップ：1,396円
・約定評価損益：3,335円　（１サヤ取りセット当たり834円）

トータルでスワップ収入は3,288円ですが、為替差益のマイナスを入れますと▲8,989円です。

スワップ益と為替レート差益を合わせてプラスにするにはすこし工夫がいりそうです。

次にサヤ取りポジションを作った時の為替レートを考えてみます。

①2019年10月7日（スウェーデンクーロナ円11,000売り＋ノルウェークローナ円10,000買い）
・ノルウェークローナ円買い：為替レート11.762円
・スウェーデンクーロナ円売り：為替レート10.847円
ノルウェークローナ円とスウェーデンクーロナ円も為替レート差0.915

②2019年10月9日（スウェーデンクーロナ円33,000売り＋ノルウェークローナ円30,000買い）
・ノルウェークローナ円買い：為替レート11.729円
・スウェーデンクーロナ円売り：為替レート10.788円
ノルウェークローナ円とスウェーデンクーロナ円も為替レート差0.941

③2019年10月29日（スウェーデンクーロナ円44,000売り＋ノルウェークローナ円40,000買い）
・ノルウェークローナ円買い：為替レート11.733円
・スウェーデンクーロナ円売り：為替レート11.166円
ノルウェークローナ円とスウェーデンクーロナ円も為替レート差0.567

どうやら、ノルウェークローナ円とスウェーデンクーロナ円の為替レートの差が少なければ少ないほど為替レート差益を得られる可能性が高いことが運用経過から理解できます。

今後のスウェーデンクーロナ円ノルウェークローナ円の運用方針

今後もスウェーデンクーロナ円ノルウェークローナ円のスワップサヤ取り運用を実施していくためには改善点が見えてきました。

2019年12月28日段階でトレイダーズ証券のスウェーデンクーロナ円とノルウェークローナ円のスワップ付与額も変わってきました。最新のスワップ付与額は
・ノルウェークローナ円買いスワップポイント：５円（１万通貨当たり）６円から１円ダウン
・スウェーデンクーロナ円売りスワップポイント：０円（１万通貨当たり）１円から１円ダウン

以上の運用途中経過とスワップポイント付与額の変化を考え今後のスウェーデンクーロナ円ノルウェークローナ円のスワップサヤ取りの運用方針は以下のようにします。

この記事を読まれた方で興味がある人は最低金額からいっよに始めませんか（笑）？

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口座の内容（スペック）は同じです。運用で口座を分けたい人は活用してください。

▼こちらの記事でトレイダーズ証券でのサヤ取りポジションを作り方（始め方）を具体的に解説しています。